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概要

今週は、医療機器の国際規制とSaMDを巡る動きが目立ちました。厚生労働省はアジア太平洋地域で初開催となった「2026 MDSAPフォーラム」の結果を公表し、PMDAはSaMD優先審査の試行運用や対面助言の最新情報を更新しました。国内では、腕帯不要の連続血圧測定プログラム医療機器の発売や、X線被ばく低減技術など新たな医療機器も発表されています。

また、AMEDは革新的医療機器やSaMD関連の採択課題を公表し、海外ではAI搭載SaMDのFDA承認、MDUFA VIの審査目標見直し、大型M&Aなどが相次ぎました。規制、AI、開発支援、グローバル市場の動向から、今後の医療機器業界の方向性が見える一週間となりました。

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1. 法改正・通知関連

2026 MDSAPフォーラムを開催しました(厚生労働省)

厚生労働省は2026年7月9日、2026年6月15日〜19日に京都で開催された「2026 MDSAPフォーラム」の開催結果を公表しました。MDSAP(Medical Device Single Audit Program)は、各国規制当局が第三者監査機関を共同で評価し、医療機器のQMS調査の重複を排除する国際枠組みです。今回はアジア太平洋地域で初の開催となり、対面約130名・リモート約90名の計220名超が参加しました。RAC参加国(日・米・加・豪・伯)に加え、インドネシア・タイ・ベトナム・インド・エジプト等の非加盟国もオブザーバー参加し、アジア太平洋地域へのMDSAP拡大や、製造業者側の意見を反映する新設の「MDSAP Industry Group」の立ち上げが議論されました。

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在宅酸素療法における火気の取扱いについて(厚生労働省・注意喚起更新)

厚生労働省は2026年7月7日、在宅酸素療法(HOT)に関する注意喚起ページの「3.重篤な健康被害事例について」を更新しました。高濃度酸素の吸入中にたばこ等の火気を近づけると、酸素供給チューブや衣服に引火し、重度の熱傷や住宅火災に至る危険があります。2003年以降に把握された重篤事例は累計117件(うち死亡97件、重症12件)に達しており、今回の更新で事例112〜117の7件が新たに追加されました。酸素濃縮装置・液化酸素装置の製造販売業者および医療機関には、患者・家族への継続的な指導が求められます。

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プログラム医療機器(SaMD)関連情報を更新 ― 優先審査等の試行的実施(PMDA)

PMDAは2026年7月6日、プログラム医療機器(SaMD)の関連情報ページを更新しました。同ページには、2026年6月15日付「プログラム医療機器等に係る優先的な審査等の試行的実施について」(医薬機審発0615第1号)が掲載されており、SaMDの承認審査の迅速化に向けた試行運用の枠組みが示されています。あわせて対面助言の受付状況が更新され、調整可能な対面助言の時期は2026年9月以降となることが明示されました。SaMD開発企業は、優先審査の試行対象該当性の確認と、対面助言枠の逼迫を織り込んだ開発スケジュールの見直しが必要となります。

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ICH E11A「小児用医薬品開発における外挿に関するガイドライン」(Step 5)を公表(PMDA)

PMDAは2026年7月7日、ICH E11A(Step 5)「小児用医薬品開発における外挿に関するガイドライン」を公表しました。成人や他の小児年齢層で得られたデータを、異なる小児集団へ外挿する際の方法論と規制上の留意点を整理したもので、日本語版と英語原本(Pediatric Extrapolation)がPDFで提供されています。小児開発計画における臨床試験の要否判断や試験デザインの合理化に直結する内容であり、国際共同開発を行う企業は早期の内容確認が求められます。

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PMDA Updates 2026 No.2 を発行(PMDA)

PMDAは2026年7月10日、英文広報誌「PMDA Updates」2026年 No.2 を発行しました。今号の主題は「レギュラトリーサイエンスの推進 ― PMDA業務の質の更なる向上に向けて」で、医薬品・医療機器の承認審査および安全対策の科学的基盤を強化する取組みが紹介されています。海外規制当局・海外企業向けにPMDAの制度運用方針を発信する定期刊行物であり、日本市場参入を検討する海外医療機器メーカーにとって公式情報源となります。

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令和8年度第1回 救済業務委員会を開催(PMDA)

PMDAは2026年7月10日、令和8年度第1回「救済業務委員会」を本部会議室(東京)で開催しました(15:00〜17:00、傍聴約15名)。議題は「令和7年度の業務実績」「令和8年度の事業計画と取組み」等です。医薬品副作用被害救済制度・生物由来製品感染等被害救済制度の運営状況を審議する委員会で、傍聴は事前申込制(2026年6月29日締切、超過時は抽選、当選者のみ7月3日までに通知)とされました。

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後発医薬品相談の日程調整手続を変更(PMDA)

PMDAは2026年7月9日、後発医薬品相談(生物学的同等性相談・品質相談)のページを更新し、日程調整依頼書の受付開始時刻を変更しました。2026年8月以降、従来の「受付日当日9時30分から」に代わり、「受付日の原則1営業日前の午前10時から」提出が可能となります。2026年度下半期は試行運用として実施されます。手数料は生物学的同等性相談 1,077,300円、品質相談 531,100円です。

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令和8年度「一般用医薬品適正使用推進のための研修事業」実施法人を公募(厚生労働省)

厚生労働省は2026年7月9日、令和8年度「一般用医薬品適正使用推進のための研修事業」の実施法人の公募を開始しました。同事業の予算措置を受け、一般用医薬品(OTC)の適正使用を推進する研修を実施する法人を募集するもので、公募要領および応募書類様式、実施要綱・補助金交付要綱がページ上で公開されています。所管は医薬局総務課です。

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2. 医療機器関連

腕帯がない血圧測定機器、1分間隔で計測 大正製薬など

大正製薬・Arblet・マクニカの3社が、カフ(腕帯)を使わず日常生活下で血圧を連続モニタリングできる「Arblet 血圧演算プログラム Alysis-001」を7月31日に発売します。管理医療機器(クラスII)として製造販売承認を取得済みで、国際規格ISO 81060-2:2018に準拠し、1分間隔での測定に対応します。 締め付けによる装着負荷を減らし、高血圧の早期発見や治療の質向上を狙っています。価格は3年間の利用ライセンス付きで44万円(税込)です。

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東レ、X線照射量低減を可能にするCFRP製X線透過部材を開発

東レが、X線検査装置向けにCFRP(炭素繊維強化プラスチック)製のX線透過部材を開発したと7月9日に発表しました。従来CFRP比で検出量子効率(DQE)を約6%向上させ、X線照射量を8%低減しても同等以上の鮮明な診断画像が得られるとしています。 マンモグラフィをはじめとする画像診断装置への展開を検討しており、被ばく低減と画質の両立を訴求します。

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モルテン、ポジショニングパッド『ポジパッド』に新形状のロールタイプを追加

モルテンが7月9日、体圧分散用パッド『ポジパッド』のラインアップに新形状の「ロールタイプ」を追加して提供を開始しました。丸める・たたむ・広げる・巻くといった変形により、身体とマットレスの間の小さなすき間を埋めて体圧分散性を高めます。 腕や足に巻き付けてベルト状の面ファスナーで固定でき、こすれや局所的な圧迫を軽減することが出来ます。吸水拡散性と清拭・消毒可能な構造で、医療・介護現場での長期使用を想定しています。

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テルモ、サウジアラビアでのCTO治療・イメージングシステム導入調査事業が経産省事業に採択

テルモは7月8日、「サウジアラビア王国/DX(イメージング機器)を活用した虚血性心疾患の慢性完全閉塞(CTO)低侵襲治療とデュアルセンサーイメージングシステム導入の調査事業」が、経済産業省の令和6年度補正「グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金(小規模実証・FS事業)」に採択されたと発表しました。 サウジは国家戦略「サウジ・ビジョン2030」の下で医療の質向上とデジタル技術活用を進めており、日本製医療機器の海外展開の足がかりとなります。

<参照記事>

  • テルモ、サウジアラビア王国/DX(イメージング機器)を活用した虚血性心疾患の慢性完全閉塞低侵襲治療とデュアルセンサーイメージングシステム導入の調査事業が、経済産業省の令和6年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助⾦(小規模実証・FS事業)に採択
  • https://www.terumo.co.jp/newsrelease/detail/20260708/11466

国際モダンホスピタルショウ2026が開幕、310企業・団体が出展

国内最大規模の保健・医療・福祉の総合展示会「国際モダンホスピタルショウ2026」(主催:日本病院会、日本経営協会)が7月8日、東京ビッグサイト西展示棟で開幕し、10日までの3日間開催されました。310の企業・団体が出展しました。 医療機器・材料、看護支援機器、介護・リハビリ支援、健診・ヘルスケア機器、医療情報システムなどが一堂に並び、初日午後には「病院広報アワード2026」のファイナルも実施されました。

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イワキ、第62回日本周産期・新生児医学会学術集会の併設展示会に出展

イワキ(アステナホールディングスグループ)が7月6日、7月12〜14日にパシフィコ横浜で開催される第62回日本周産期・新生児医学会学術集会の併設展示会に出展すると発表しました。 出展製品は、新生児・小児用nCPAPドライバー「CNO」、HugeMedビデオ喉頭鏡「VL3R」、人工呼吸器EVEシリーズ「EVE NEO」などです。周産期・新生児医療領域の製品群を訴求します。

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デンカ、貼る血流計測デバイスのカナダ新興企業に出資

デンカが7月9日、Pegasus Tech Venturesと共同運営するCVCファンドを通じ、カナダの医療機器スタートアップ Flosonics Medical に出資したと発表しました。ウェアラブル超音波デバイス事業の拡大を後押しします。 同社の「FloPatch」は患者の首に貼り付けて血流をリアルタイム計測するパッチ型ワイヤレスデバイスで、米FDA・カナダ・欧州の規制当局の承認を取得済みです。すでに主要病院の集中治療領域で導入されています。

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3. SaMD関連(プログラム医療機器)

FDA、患者が直接対話する大規模言語モデル搭載SaMDを初めてクリアランス

米UpDoc社の2型糖尿病の服薬管理ソフトウェアが、患者向けLLM(大規模言語モデル)を用いた初のSaMDとして510(k)クリアランスを取得したことが明らかになりました。患者が音声やチャットでデータを入力し、治療指示を受け取る対話モジュールを備えています。生成AIベースの医療機器がFDAの審査を通過し得ることを示した点で、臨床AI開発者にとって規制上の道筋が開けた事例と位置づけられています。一方で、州の医業規制や「human-in-the-loop」要件から、当面は臨床判断を代替せず医師の支援ツールにとどまるとの見方も示されました。

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iHealthScreen、糖尿病網膜症スクリーニングAI「iPredict-DR」がFDA 510(k)クリアランス取得

iHealthScreen社は、AIによる糖尿病網膜症自動検出ソフトウェア「iPredict-DR」がFDAの510(k)クリアランス(K253704)を取得したと発表しました。糖尿病患者のうち未診断者を対象に、中等度以上の糖尿病網膜症(mtmDR)を眼底画像から自動判定します。iCare DRSplusカメラで撮影した画像を解析し、専門的な訓練を受けていない看護師等でも操作できる設計となっています。眼科専門医へのアクセスが限られる地域のプライマリケアやFQHC(連邦認定医療センター)での活用が想定されています。

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AI医療機器協議会、「AI医療機器を保険償還の対象に」と政府へ提言

医療スタートアップで構成するAI医療機器協議会(会長:多田智裕氏)が、AIを活用した医療機器を保険償還の対象とするよう政府に提言しました。承認後速やかに利活用を広げるため、保険収載までの間も継続して機器を使用できる制度の創設を求めています。あわせて、赤字経営の医療機関向け補助金制度の新設、AI活用に関する広告規制の緩和、胸部レントゲン診断で医師1人での読影を認める指針改定なども盛り込まれました。承認は取れても収載・普及が進まないというSaMD特有の課題が改めて浮き彫りになった形です。

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タウンズ、Craifと業務提携 膵がんSaMDの国内独占販売権を取得

体外診断薬メーカーのタウンズは、Craifとの業務提携契約を締結したと発表しました。がんリスク検査「マイシグナル・スキャン」の医療機関向け販売権に加え、Craifが開発を進める膵がん診断補助のプログラム医療機器(SaMD)について、日本国内の独占的販売権を取得します。同SaMDは尿中マイクロRNA解析を基盤としています。今後、他がん種向けSaMDや新規SaMDについても優先交渉権が付与される予定で、診断薬メーカーがSaMDを販売チャネルに取り込む動きとして注目されています。

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Presage Technologies、カメラで非接触にバイタルを測定するSaMDがFDAクリアランス

Presage Technologies社は、スマートフォンのカメラ映像から非接触でバイタルサインを測定する「SmartSpectra Vital Signs Monitor 1.0」SDKが、FDAの510(k)クリアランス(K254169)をiOS・Android向けに取得したと発表しました。心拍数・呼吸数・心拍変動などを、ウェアラブル機器や専用ハードウェアなしに計測できるカメラベースのSaMDです。Baylor医科大学での臨床試験(111名)で心拍数RMSE 1.32 BPM、呼吸数RMSE 1.75 BrPMを達成しました。同社は承認済み機能を医療機関や公衆衛生団体、教育機関へ無償提供するとしています。

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CorePlus、前立腺がんのAIリスク層別化ツールをデジタル病理の診断フローに導入

プエルトリコの病理検査ラボCorePlusは、マルチモーダルAIで前立腺がん生検のデジタル病理画像を解析する「ArteraAI Prostate Test」を、日常診療のデジタル病理診断フローに統合したと発表しました。局所前立腺がん患者に対する治療のベネフィット予測と長期予後の推定を、通常24時間以内に返すします。同テストはFDAのde novo認可を受けており、NCCN診療ガイドラインにも収載されています。既存の病理標本を解析するため追加の組織採取を要しない点も特徴で、プエルトリコでの導入は同地域初となります。

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関西医科大学と日本IBM、医療AI共通ICTプラットフォームを構築

関西医科大学と日本IBMは、複数の病院で診療支援AIを共通利用できるICTプラットフォームを共同開発しました。クラウド上でAIサービスを安全に実行する基盤、HL7 FHIR に対応した医療データ連携、ゼロトラストネットワークによるセキュリティを組み合わせています。同大の3病院で共通運用され、看護サマリー作成時間が従来の30分から5分に短縮されたとのことです。個別病院ごとにAIを導入するのではなく共通基盤に載せる構想で、医療AI/SaMDの実装コストを下げるインフラ側のアプローチとして参考になります。

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4. 医療ベンチャー関連

Vertex、内分泌領域のCrineticsを約100億ドルで買収へ

Vertex Pharmaceuticals が、先端巨大症治療薬 Palsonify を持つ Crinetics Pharmaceuticals を1株85ドル・総額約100億ドル(現金取得後ベースで約88億ドル)の現金対価で買収することに合意しました(2026年7月6日発表)。両社取締役会が全会一致で承認し、2026年第3四半期のクロージングを見込む。Vertex にとって内分泌疾患領域への本格参入となる大型案件で、2026年のバイオ・メドテックM&A加熱を象徴する取引となりました。

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Novartis、英ADCベンチャー Myricx Bio を最大15億ドルで買収

Novartis が、英国のADC(抗体薬物複合体)ベンチャー Myricx Bio を一時金11億ドル+マイルストン最大4億ドルで買収することに合意しました(2026年7月6日発表)。Myricx は NMT(N-ミリストイル基転移酵素)阻害剤をペイロードに用いる新規ADC基盤を持ち、B7-H3 と HER2 を標的とする2つのリード資産を固形がん領域で開発中です。既存のTOPO-1阻害系ペイロードに抵抗性を示す腫瘍への突破口として評価されました。2026年後半のクロージング予定です。

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ResMed、ソフトウェア事業 MatrixCare を4億9,000万ドルでPEファンドに売却

ResMed が、介護・在宅医療向けソフトウェア事業 MatrixCare を、ヘルスケア特化のPEファンド Frazier Healthcare Partners へ4億9,000万ドルの現金で売却する契約を締結しました(2026年7月7日発表)。MatrixCare は skilled nursing・シニアリビング・在宅医療/ホスピスなど15,000超の事業者に導入され、FY2026で売上約2億2,000万ドル・非GAAP営業利益約5,500万ドルを計上していました。ResMed は睡眠・呼吸・コネクテッド在宅医療への集中を掲げる「2030戦略」に沿った事業ポートフォリオ整理と説明しており、売却益は自社株買いを含む株主還元に充てます。

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Vivani Medical、Novo Nordisk と超長期作用セマグルチド・インプラントで評価契約

米 Vivani Medical が、独自の NanoPortal インプラント技術を用いた超長期作用型セマグルチド製剤「NPM-139」について、Novo Nordisk が評価を行う契約を締結したと発表しました(2026年7月7日)。NPM-139 は慢性的な体重管理を対象とし、年1〜2回の投与で済む選択肢を狙っています。本契約に NPM-139 および NanoPortal 技術の独占条項は付されていません。Vivani は Wegovy 皮下注を実対照とする第1相・初のヒト試験を2026年半ばに開始する予定です。デバイス系ベンチャーが GLP-1 市場へ食い込む提携事例として注目されています。

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モロッコの医療機器大手 T2S Group、カサブランカ証券取引所へIPO

モロッコの医療技術企業 T2S Group Holding が、カサブランカ証券取引所への新規上場(IPO)について当局の認可を取得しました(2026年7月7日報道)。調達規模は約10.9億ディルハム(増資約3.5億ディルハム+既存株売出し約7.5億ディルハム)、発行価格は1株223ディルハム、申込期間は7月13〜17日。同社はモロッコと20カ国超のアフリカ諸国で病院・検査室・放射線センター向けに医療機器と診断ソリューションを供給し、子会社 Cyclopharma で放射性医薬品、さらに医用画像AIも展開します。調達資金はアフリカ市場拡大とM&Aによる外部成長に充当します。

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遠藤製作所、整形外科インプラントのメディベーションを完全子会社化

ゴルフクラブヘッド・ステンレス製品を手がける遠藤製作所<7841>(新潟県燕市)が、整形外科用インプラントの設計・販売を行うメディベーション(さいたま市)の全株式を取得し完全子会社化すると発表しました(2026年7月8日、株式取得日は7月13日)。取得価額は非開示です。メディベーションは骨折治療用の「アンクロック解剖学的プレート」などを展開し、2025年度は売上高9億3,000万円・営業利益1億1,300万円となっています。遠藤製作所は中期戦略の「事業ポートフォリオ再構築」の一環と位置づけ、精密加工技術と医療機器事業のシナジーを狙っています。

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Handspring Health、小児・青年向けオンライン精神科で1,900万ドルのシリーズB

米国のバーチャル精神科クリニック Handspring Health が、1,900万ドルのシリーズB資金調達を発表しました(2026年7月8日)。RPS Ventures がリードし、新規に Angelini Ventures、既存の Cobalt Ventures/NextView Ventures/Hyde Park Angels 等が参加しています。累計調達額は3,700万ドルとなりました。同社はセラピストを業務委託ではなく直接雇用し、CBT・DBT・曝露療法などのエビデンスに基づく手法を社内研修で徹底するモデルが特徴で、これまでに4,000家族以上を治療、対応地域は9州に拡大しています。調達資金は臨床人材の増強と複雑症例向けプログラムの深化に充てています。

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IKS Health、EHR/レベニューサイクルの TruBridge を5億5,700万ドルで買収完了

米ヘルスケアソフトウェア企業 IKS Health が、電子カルテ(EHR)およびレベニューサイクル管理を提供する TruBridge(アラバマ州モービル)の買収を5億5,700万ドルで完了しました(2026年7月9日報道)。TruBridge 株主には1株26.25ドルの現金が支払われ、買収資金は Citibank・JPMorgan Chase・Deutsche Bank による5年間・約6億ドルのファイナンスで主に手当てされました。統合後の IKS は2,000の医療機関・15万人超の臨床医をカバーし、特にIT基盤の乏しい地方病院への浸透が進みます。同社にとって2026年3件目の買収であり、ヘルステック業界の統合加速を示しています。

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5. 医療機器が関連する補助金

令和8年度「次世代型医療機器開発等促進事業(革新的な医療機器創出プロジェクト)」の採択課題を公表

AMEDが7月7日、次世代型医療機器開発等促進事業のうち「革新的な医療機器創出プロジェクト」の採択課題を公表しました。分野1「検査・診断の一層の早期化、簡易化、低侵襲化」で申請13件中3件、分野2「アウトカム最大化を図る診断・治療の一体化」で申請3件中1件の計4件が採択され、採択率は約25%と狭き門になりました。 採択課題にはシスメックスのデジタル1分子検出技術(SATORI法)を用いた迅速多項目POC遺伝子検査システム、ロッケンの3D-ICEカテーテル、エフバイタルの乳幼児健診向け発達障害スクリーニングSaMD、BioPhiliQの脳梗塞レスキューシステムが並び、POC診断・カテーテル・プログラム医療機器と幅広くなっています。

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令和8年度「次世代型医療機器開発等促進事業(医療機器開発ガイダンス事業)」の採択課題を公表

同じく7月7日、AMEDは「医療機器開発ガイダンス事業」の採択課題(応募5件中3件採択)を公表しました。開発ガイダンスそのものを整備する事業であり、企業の開発・薬事戦略に直結する点で注目されています。 採択されたのは、京都大学(黒田知宏教授)による医療機器のサイバーセキュリティ確保に必要な脆弱性情報等の提供に関するガイダンス作成、東邦大学(中村正人教授)による医療機器開発を目的としたRWD構築のガイダンス作成、テックドクターによるウェアラブル機器由来デジタルバイオマーカーの概念整理・評価基盤の研究の3件です。サイバーセキュリティ、RWD、デジタルバイオマーカーという直近の規制論点がそのままテーマになっています。

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【補助金】令和8年度「革新的医療技術研究開発推進事業(産学官共同型)」六次公募(アカデミアタイプ/スタートアップタイプ)

AMEDが7月6日付で、革新的医療技術研究開発推進事業(産学官共同型)の六次公募を開始しました。アカデミアタイプとスタートアップタイプの2区分で、基礎的研究から非臨床・前臨床研究までの開発フェーズが対象となります。 公募締切は令和8年8月18日(火)正午(厳守)で、問い合わせはメールのみの受付となっています。医療機器・SaMDを含む革新的医療技術のシーズを持つアカデミア・スタートアップにとって、今夏の主要な応募機会となります。

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【公募採択情報】AMED 令和8年度「介護テクノロジー社会実装のためのエビデンス構築事業【開発補助】」採択課題

AMEDが令和8年度「介護テクノロジー社会実装のためのエビデンス構築事業【開発補助】」の採択課題を公表しました。介護テクノロジー(介護ロボット・センサー機器等)の社会実装に向けたエビデンス構築を支援する枠組みで、開発補助として選定された事業者が明らかになりました。 介護機器は医療機器該当性の判断や実証データの取り扱いが論点になりやすい領域であり、開発補助の採択動向は関連機器メーカーにとって参考になります。

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令和8年度「開発途上国・新興国等における医療技術等実用化研究事業」の採択課題を公表

AMEDが7月10日、開発途上国・新興国等における医療技術等実用化研究事業の採択課題を公表しました。公募課題1(アフリカ諸国を除く)は申請3件中1件が採択され、クロスメディカル(竹田正俊代表取締役)による小児先天性心疾患向けの術前シミュレーション用3D心臓モデル生成システムの開発が選ばれました。 一方、公募課題2「アフリカにおける医療技術等実用化研究」は申請3件すべてが採択に至らず「採択無し」となっており、新興国展開を狙う機器開発の難しさもうかがえます。

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6. 海外市況

MDUFA VI ドラフト合意の4つのポイント — 510(k) 審査目標は112日へ短縮も、人員目標は消える

FDA と業界団体がまとめた MDUFA VI(医療機器ユーザーフィー再授権)のドラフト合意が公表されました。510(k) の審査判断目標は2028〜2032年度にかけて現行128日から112日へ段階的に短縮される一方、PMA は285日(暦日)で据え置きとなっています。2025年の大幅な人員削減を受けて注目された CDRH の採用目標は今回明記されず、代わりに部門別の職員数を年2回、採用実績を年1回report する「透明性」コミットメントに留まりました。実績は目標に遠く及ばず、2026年上半期の実績は PMA 平均599日・510(k) 平均156日となっています。新設の「Focused Follow-Up Pre-Submission」(45日以内に FDA が書面回答)は2027年末までに開始予定で、議会への最終合意は1月15日、法制化期限は2027年9月30日になります。

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J&J、デュアルエナジー・アブレーションカテーテルが FDA 承認 — PFA 出遅れからの巻き返しへ

Johnson & Johnson は、高周波(RF)とパルスフィールド(PFA)の2つのエネルギーを切り替えられる「Dual Energy Thermocool Smarttouch SF Platform」の FDA 承認を取得しました。心房細動治療用で、同社の Carto マッピングシステムと統合されます。PFA 市場では Boston Scientific と Medtronic に先行を許し、自社の Varipulse は神経血管イベントを受けて一時出荷停止に追い込まれていた経緯があり、今回の承認は世界で最も使用実績の多い RF カテーテル資産を土台にした巻き返し策と位置づけられます。冠動脈近傍など解剖学的に難しい部位で術者がエネルギーを使い分けられる点が訴求点です。欧州では2025年1月に CE マークを取得済みで、現地では症例の20〜30%で使用されているとのことです。米国での本格展開は2026年夏の見込みです。

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J&J の Q2 2026 決算プレビュー — MedTech 部門は約90億ドル、前年比+4.9%の見通し

7月中旬の決算発表を控え、市場は J&J の Q2 2026 について EPS 2.85ドル(前年比+2.9%)、売上高251.4億ドル(同+5.9%)を織り込んでいます。うち MedTech 部門は89.6億ドル(+4.9%)と予想され、けん引役は心血管領域の25.3億ドル(+9.3%)、ABIOMED の5.05億ドル(+12.8%)、電気生理(EP)の15.8億ドル(+7.3%)となっています。上記のデュアルエナジー・カテーテル承認は、この EP セグメントの成長期待に直結する材料といえます。医療機器大手の Q2 決算シーズンはここから本格化し、GE HealthCare は7月29日に発表を予定しています。

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Nyxoah、Q2 2026 暫定決算を発表 — 米国売上が前四半期比+22%、CMS が償還引き上げを提案

ベルギーの睡眠時無呼吸デバイス企業 Nyxoah は、Q2 2026 の暫定売上高が約770万ユーロ(前四半期比+21%)、うち米国が約520万ユーロ(同+22%)になったと発表しました。舌下神経刺激デバイス Genio の米国立ち上げが進み、当四半期に55名の術者を新規トレーニング(累計262名)、89施設を新規開設(累計180施設)しています。Q3 入り時点で427名分の事前承認申請が提出済みです。加えて CMS が Genio 手技の償還額引き上げを提案しており、病院で31,526ドル→35,414ドル(+12%)、ASC で27,563ドル→31,722ドル(+15%)となる見込みです。Q2 に総額1.1億ドルの資金調達を実施し、6月末時点の現金等は約9,780万ユーロ。通期ガイダンス3,600〜4,000万ユーロは据え置きました。

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FDA、Enable Injections のオンボディ注入器による Sanofi 抗がん剤を承認 — 抗がん剤で初のウェアラブル投与

FDA は Sanofi の Sarclisa(isatuximab-irfc)を、Enable Injections のオンボディ注入器「CirCLIQ」で投与する製剤を承認しました。多発性骨髄腫患者に対し、抗がん剤をオンボディ・インジェクターで投与する初の承認となります。CirCLIQ はバイアル移送機構により大容量の薬液を腹部皮下へ単回投与でき、従来の静脈内投与を置き換えることができます。投与の簡素化と医療者の負担軽減が狙いです。Enable Injections は2023年10月に Empaveli 用途で FDA クリアランスを取得済みで、Roche とも提携しており、今回の承認は複雑な抗がん剤領域までウェアラブル注入デバイスの適用が広がることを示しました。

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仏 Movmedix、LARS 人工靭帯で初の 510(k) を取得し米国市場へ参入

フランス・ディジョン近郊に本拠を置く整形外科メーカー Movmedix が、第3世代の合成靭帯インプラント「LARS ACJ システム」で初の FDA 510(k) クリアランスを取得しました。肩鎖関節(AC 関節)損傷の治療に用いります。LARS は生体適合性 PET 素材を用いた30年以上の実績を持つプラットフォームで、11の臨床適応にわたり世界で25万例以上に使用され、査読論文100本以上の裏付けがあるそうです。同社は米国でのパートナーシップ構築とキーオピニオンリーダーとの連携により事業基盤を整える方針で、他の LARS 製品についても追加の FDA 申請を計画しています。7月9〜10日にシアトルで開催された AOSSM 年次総会が米国初出展の場となりました。欧州企業が 510(k) を足がかりに米国市場へ参入する典型例といえます。

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7. 弊社ブログ記事

医療機器の電子添文・符号表示ルール変更|大型機器メーカーが確認すべき対応ポイント

令和8年2月10日付け医薬安発0210第5号により、注意事項等情報の細則を定めた課長通知(薬生安発0219第1号)が改正されました。構造や性状によって容器・被包に収められない医療機器については、使用中に使用者等が注意事項等情報を適切に把握できる方法で符号が提供されていれば、容器等への符号記載を要しないことが条文上明確化されました(薬機則第224条第4項第2号へ整理)。適用は令和8年5月1日からです。据置型の画像診断装置・治療装置などの設置管理医療機器を扱う製造販売業者は、機器本体への直接表示、ラベル・タグの取付け、添付文書への記載といった符号の提供方法を施行日までに具体化する必要があります。

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外国医療機器の不具合報告ルール変更|15日報告・30日報告の見直しポイントを解説

令和8年2月10日付け医薬発0210第1号により、副作用等報告の取扱いを定めた局長通知(平成26年10月2日付け薬食発1002第20号)が改正されました。外国医療機器・外国再生医療等製品による「既知の死亡又は重篤症例」を30日以内報告の対象から除外する一方、予測不能な症例や発生傾向の変化が保健衛生上の危害につながるおそれを示す死亡・重篤症例は15日以内報告の対象として明確化されています。施行日は令和8年5月1日です。国内発生症例の30日報告は従来どおりのため、外国製品を国内展開する事業者は「国内発生」と「外国製品」を区別した社内トリアージ基準とPMDAへの報告フローを施行日までに見直す必要があります。

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【2026年改正】医療機器の原材料変更Q&Aを解説|軽微変更・自己宣言書・判断基準のポイント

令和8年1月30日、厚生労働省医薬局医療機器審査管理課から、同日付の医薬機審発0130第1号通知(原材料変更手続の全部改正)の運用を補足する事務連絡(全24問のQ&A)が発出されました。軽微変更届で対応できる範囲、申請書上の原材料特定方法(一般名・化学情報・製造者情報・公的規格名の組合せ)、低リスク事例の解釈が整理されています。原材料が同一で規格の表現のみを変える場合や、供給者名・原材料名のみの変更の取扱いも明示されました。軽微変更届には変更目的とリスクが低いと判断した根拠を備考欄に記載し、設計検証・安全性評価の結果を示す自己宣言書を添付します。原材料切替えや供給者変更を抱える事業者は、既存品の申請書記載と社内手順の見直しが求められます。

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弊社について

一般社団法人薬事支援機構(RSO)は、「未来の医療を支える技術の実現をサポート」というビジョンのもと、医療機器の薬事領域に特化したコンサルティングサービスを提供しています。

SaMD(Software as Medical Device)、レーザー等の能動機器、カテーテルをはじめとした非能動医療機器など、幅広い医療機器を対象に、開発初期段階から承認申請後までの一貫した伴走型コンサルティングを行っています。

医療機器業界の複雑な規制環境において、お客様の製品が円滑に承認を得るためのプロフェッショナルなサポートを国内向けに展開。製品の特性や開発フェーズに合わせた最適なアドバイスと戦略を提供しています。

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