概要
2026年5月9日〜15日の医療機器業界は、SaMD・AI医療・再生医療を中心に制度整備と市場拡大が加速した1週間となりました。厚労省はプログラム医療機器調査会や再生医療等製品関連部会の開催を公表し、PMDAもSaMD関連ページや小規模臨床試験ガイダンスを更新するなど、改正薬機法後の運用整備が進展しています。中医協では再生医療等製品3品目の薬価収載も了承されました。
製品・SaMD分野では、AIメディカルサービスの胃内視鏡AI「gastroAI model-G3」が薬事承認を取得し、サスメドの不眠障害治療アプリ「Medcle」は保険収載が了承されました。さらに、医療AI、創薬、核医学領域で大型資金調達が相次ぎ、海外ではStrykerの買収やFDAトップ交代など、市場再編や規制動向にも注目が集まっています。

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1. 法改正・通知関連
薬事審議会 プログラム医療機器調査会の開催を告知(厚労省)
厚生労働省は2026年5月13日、薬事審議会医療機器・体外診断薬部会 プログラム医療機器調査会を5月27日(水)17:00〜19:00に開催する旨を公表しました。所管は医薬局医療機器審査管理課プログラム医療機器審査管理室で、企業の知的財産に関わる議題は非公開審議となります。SaMD(プログラム医療機器)の審査・規制動向を読み解く上で重要な会合で、AI診断支援・治療用アプリ等の承認方針に直結します。
<参照記事>
- 薬事審議会 プログラム医療機器調査会を開催します
- https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73119.html
薬事審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会の開催案内を公表(厚労省)
厚生労働省は2026年5月14日、令和8年度第2回 薬事審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会を5月21日に開催する案内を新たに公表しました。iPS細胞由来製品やゲノム編集・遺伝子治療など生物由来技術系品目の審査・運用指針の議論が行われる見込みで、同日(5/13)の中医協総会で薬価収載が了承された再生医療等製品3品目の流れと連動します。
<参照記事>
- 薬事審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会を開催します
- https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_73055.html
中医協総会、再生医療等製品3品目を5月20日収載へ ― 最適使用推進ガイドラインも策定
中医協総会は2026年5月13日、住友ファーマのiPS細胞由来パーキンソン病治療製品「アムシェプリ」(18瓶1組5,530万6,737円)、サンバイオの外傷性脳損傷向け「アクーゴ脳内移植用注」(1回分7,271万6,528円)、ノバルティスの脊髄性筋萎縮症向け「ゾルゲンスマ髄注」(1患者1億6,707万7,222円)の薬価収載を了承し、5月20日から保険適用されます。3品目に最適使用推進ガイドライン通知(厚労省)が策定され、施設要件・症例要件が明示されます。
<参照記事>
- 再生医療等製品3品目 5月20日収載へ iPS細胞由来製品・アムシェプリの薬価は5530万円
- https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=80217
PMDA、SaMD(プログラム医療機器)ページと小規模臨床試験ガイダンスを更新
PMDAは2026年5月11日、英語サイトのSoftware as a Medical Device(SaMD)ページを更新するとともに、「Points to Consider for Small Clinical Trials (Early Consideration)」(小規模臨床試験の早期相談に関する考慮点)を新規掲載しました。SaMD審査の国際整合と、希少疾患・小児領域で課題となる小規模臨床試験設計の早期相談制度を海外申請者にも周知するもので、5/27のプログラム医療機器調査会と連動した動きです。
<参照記事>
- Early Consideration
- https://www.pmda.go.jp/english/review-services/regulatory-info/0005.html
PMDA、小児用医薬品開発関連の通知・事務連絡7件の英訳を一括公開
PMDAは2026年5月13日、「成人を対象とした医薬品の開発期間中に行う小児用医薬品の開発計画の策定について」の一部改正を含む小児用医薬品開発関連の通知・事務連絡7件の英訳を英語サイトに一括掲載しました。2026年5月1日施行の改正薬機法で小児用医薬品開発計画の策定が努力義務化されたことに伴う運用整理を、海外本社・グローバル開発部門へ展開する位置付けです。
<参照記事>
- Pediatric and Orphan Drugs
- https://www.pmda.go.jp/english/review-services/regulatory-info/0012.html
プログラム医療機器(SaMD)関連ページをPMDAが更新(日本語サイト)
PMDAは2026年5月11日(同日PMDA英語サイトのSaMD更新と連動)に、日本語の「プログラム医療機器の承認等情報」「プログラム医療機器」両ページを更新しました。製造販売承認品目一覧、変更計画確認申請(IDATEN)終了品目、疾病兆候検出型家庭用プログラム機器の情報提供リンク、治療用プログラム機器の最新動向が反映され、SaMD開発者の参照情報基盤がアップデートされました。
<参照記事>
- プログラム医療機器の承認等情報
- https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/about-reviews/devices/0052.html
- プログラム医療機器
- https://www.pmda.go.jp/review-services/drug-reviews/about-reviews/devices/0048.html
令和8年4月30日付 保医発0430第1号「医療機器の保険適用」通知の実務解説(医療事務向け)
日医ホールディングスのNichii Post Information 2026年5月12日号は、令和8年4月30日付 保医発0430第1号「医療機器の保険適用について」、同日付 保医発0430第4号「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」、特定保険医療材料価格基準の一部改正に伴う使用歯科材料料の算定通知の改正ポイントを医療機関・薬局向けに整理しました。施設側の運用変更を確認する参照資料として有用です。
<参照記事>
- 【Nichii Post Information】(先進医療、DPC高額薬剤、使用歯科材料料、特掲診療料施設基準等一部改正、留意事項一部改正、医療機器)(2026年05月12日号)
- https://medi.nichiigakkan.co.jp/oyakudachi/column/252/
2. 医療機器関連
AIメディカルサービス、内視鏡画像診断支援ソフトウェア「gastroAI model-G3」の製造販売承認を取得
株式会社AIメディカルサービスは、内視鏡画像診断支援ソフトウェア「gastroAI model-G3」(販売名:AP01/承認番号30800BZX00135000)について、2026年5月13日付で製造販売承認を取得したと2026年5月15日に発表しました。胃の早期胃がんおよび腺腫が疑われる領域を検出し、内視鏡映像に重畳表示することで医師の病変検出を支援すします。試験成績は感度94.6%、特異度94.3%。2026年夏頃の販売開始を予定しています。
<参照記事>
- AIメディカルサービス、内視鏡画像診断支援ソフトウェア gastroAI model-G3の製造販売承認を取得
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000049025.html
自費研、医療従事者8,000名規模の「自費研フェスティバル2026」出展募集を開始
自費研株式会社は2026年5月14日、同年10月9・10日に五反田TOCビルで開催する「自費研フェスティバル2026」の出展企業募集を開始しました。医師・医療従事者約7,000~8,000名の来場と200社以上の出展を見込み、急増する自費診療領域の医療機器・サービスについて医師の「比較・検討・導入判断」を支援する場となります。
<参照記事>
- 【医療従事者・医療関係者8,000名来場予定】“比較・検討・導入判断”が進む「自費研フェスティバル2026」、出展募集開始
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000063.000078206.html
アナウト、手術支援AI「EUREKA α」のグローバル展開を加速、シリーズB資金調達を実施
アナウト株式会社は2026年5月13日、外科手術視覚支援プログラム「EUREKA α(ユーリカアルファ)」を中核としたグローバル展開の加速を発表しました。同製品は2024年4月に厚労大臣から製造販売承認を取得した手術中リアルタイム視覚支援AIです。2025年に米国法人を設立済みで、2026年夏には欧州にも現地法人を設立予定です。調達資金は研究開発・新規事業・海外展開に充当します。
<参照記事>
- 外科医療における革新的なAI医療機器開発を行うアナウト株式会社、グローバル展開の加速化に向けシリーズB資金調達を実施
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000063564.html
サンオクス、内視鏡スコープ洗浄補助の一般医療機器「EZ JET ボールブラシ」を新発売
株式会社サンオクスは2026年5月13日、内視鏡スコープのチャンネル内洗浄補助を目的とした一般医療機器「EZ JET ボールブラシ」の新発売を発表しました。韓国Silvertech社が開発した製品で、ボールブラシを酵素洗剤液とともに吸引することでチャンネル内表面を物理的にブラッシングします。2026年5月9日の第94回日本消化器内視鏡技師学会展示会で紹介し、要望のあった医療機関から販売を開始、今後全国展開を進めます。
<参照記事>
- 「EZ JET ボールブラシ」(一般医療機器) 新発売のお知らせ
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000108408.html
ジャフコ、約75秒で測定可能な精液分析装置「SQAシリーズ」を第113回日本泌尿器科学会総会に出展
株式会社ジャフコは2026年5月12日、第113回日本泌尿器科学会総会への出展を発表しました。最新モデル「SQA-iO」および専用映像化オプション「SQA-VU」を実機デモを交えて紹介しています。顕微鏡を用いずに精子濃度・運動率など約20項目を約75秒で自動解析でき、男性不妊検査の利便性向上と、プレコンセプションケア領域・院内完結型検査への普及を目指しています。
<参照記事>
- 株式会社ジャフコ、約75秒で測定可能な精液分析装置「SQAシリーズ」を日本泌尿器科学会総会で紹介
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000180497.html
H.U.グループHD、アルツハイマー病関連pTau217血液検査試薬が欧州IVDR下でCEマーキング取得
H.U.グループホールディングス株式会社は2026年5月11日、子会社Fujirebio Europe N.V.が全自動免疫測定装置「ルミパルス® G1200」「ルミパルス® G600II」用のpTau217測定試薬について、欧州体外診断用医療機器規則(IVDR)に基づくCEマーキングを取得したと発表しました。50歳以上で認知機能低下の徴候を示す患者を対象に、脳内アミロイド病理把握の補助診断として用いられます。EU域内での販売準備が整い次第、提供を開始する予定です。
<参照記事>
- アルツハイマー病に関連する病理変化を確認するための血液を用いたpTau217測定用体外診断用医薬品の欧州における認証取得について
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000144.000042705.html
日本規格協会、医療機器の生物学的安全性評価の国際標準「ISO 10993-1:2025」対訳版を販売開始
一般財団法人日本規格協会は2026年5月11日、医療機器の生物学的評価に関する国際規格「ISO 10993-1:2025」の邦訳・対訳版の販売を開始しました。同規格はリスクマネジメントプロセスにおける評価・試験を規定する基本規格で、ISO 14971との整合性向上、接触期間・材料キャラクタリゼーションに関する新ガイダンス追加、用語の明確化などが主な改訂点です。国内医療機器メーカーがJIS T 0993-1への移行や海外申請対応に取り組む上で必携の参照資料となります。
<参照記事>
- 【医療機器メーカーの方必携!】医療機器の生物学的安全性評価の国際標準「ISO 10993-1:2025」対訳版を販売開始
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000556.000004052.html
3. SaMD関連(プログラム医療機器)
AIメディカルサービス、内視鏡画像診断支援ソフトウェア「gastroAI model-G3」の製造販売承認を取得(2026年5月15日発表/5月13日承認)
AIメディカルサービス(東京・豊島区)は5月15日、胃内視鏡動画から早期胃がん及び腺腫の疑い領域を検出するSaMD「gastroAI model-G3(販売名:内視鏡画像診断支援ソフトウェア AP01、承認番号 30800BZX00135000)」が5月13日付で薬事承認を取得したと発表しました。検査開始から終了まで並走するリアルタイム解析と最大3箇所の警告マーク表示、誤検知低減のための解析不適切画像の自動一時停止機能を備えています。試験成績は感度94.6%/特異度94.3%、2026年夏より販売開始予定です。
<参照記事>
- AIメディカルサービス、内視鏡画像診断支援ソフトウェア gastroAI model-G3の製造販売承認を取得
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000041.000049025.html
サスメド「不眠障害用アプリ Medcle」、中医協で保険収載が了承(2026年5月13日)
厚生労働省・中央社会保険医療協議会(中医協)総会は5月13日、サスメドの不眠障害治療支援プログラム医療機器「Medcle(メドクル)」の保険収載を了承しました。Medcleは2023年2月にプログラム医療機器として承認後、2025年9月に一部変更承認を取得し同月保険適用希望書を提出していた治療用アプリで、不眠障害領域SaMDとして国内初の保険収載となります。償還価格は2万4,100円、保険適用および発売は2026年6月1日予定です。治療用アプリとして初めて有用性加算が認められた点も注目されます。
<参照記事>
- サスメドの不眠障害用アプリが承認から3年かけ保険収載了承、想定処方単価よりも25%高で上野社長「十分な評価いただいた」
- https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/26/05/14/14567/
Boston Medical Sciences「AIM4CRC」、米FDAブレークスルーデバイス指定を取得(2026年5月14日)
Boston Medical Sciencesは、開発中の無下剤バーチャル内視鏡™検査システム「AIM4CRC」について、米FDAからBreakthrough Devices Program指定を受けたと発表しました。下剤なし条件下で撮像された大腸CT画像から大腸ポリープを検出するCADe型SaMDとして評価され、下剤前処置不要での大腸がんスクリーニング実現を目指しています。本指定により米国での製造販売承認に向けた優先審査・FDA協議が可能となり、米国市場での事業化およびグローバル展開を加速します。
<参照記事>
- Boston Medical SciencesのAIM4CRC、⽶国FDAのブレークスルーデバイスに指定 〜無下剤バーチャル内視鏡™AI技術により、米国市場での事業化およびグローバル展開を加速〜
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000129637.html
AKT Health、医療AIに規制グレードのガバナンスをもたらす「HAIOps」を発表(2026年5月15日)
AKT Health株式会社は5月15日、製薬・バイオテクノロジー領域の医療AI向け運用フレームワーク「HAIOps(Healthcare AI Operations)」を発表しました。汎用的なMLOpsと異なり、規制対応のトレーサビリティ、安全性監視、不確実性の定量化、バイアス監視、継続的ライフサイクル管理を医療特化で包括する点が特徴です。FDA 21 CFR Part 11やGDPRなど国際規制枠組みへの対応を強調し、医療AIが「構築段階から責任ある運用段階」へ移行するフェーズに対応します。
<参照記事>
- AKT Health、医療AIに規制グレードのガバナンスをもたらす「HAIOps」を発表
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000142551.html
4. 医療ベンチャー関連
Isomorphic Labs、AI創薬エンジン拡大に向けシリーズBで21億ドル調達
Google DeepMindからスピンアウトしたAI創薬企業Isomorphic Labsが5月12日、Thrive Capitalをリード投資家とするシリーズBで21億ドル(約3,000億円超)を調達したと発表しました。 Alphabet・GV・MGX・Temasek・CapitalG・UK Sovereign AI Fundが参加し、累計調達額は約26億ドルに到達しました。 AI創薬エンジンIsoDDEのグローバル展開と、年内に予定する初の自社開発候補品の臨床入りへ資金を充てます。
<参照記事>
- Alphabet’s AI biotech Isomorphic Labs bags $2.1B series B to fuel next-gen drug design model
- https://www.fiercebiotech.com/biotech/alphabets-ai-biotech-isomorphic-labs-bags-21b-series-b-fuel-next-gen-drug-design-model
ヘンリー、シリーズCで総額30億円を調達 ─ AI医療プラットフォームへ進化加速
病院向け基幹システム「Henry」を提供する株式会社ヘンリーは2026年5月14日、シリーズCラウンドで総額30億円の資金調達を実施したと発表しました(累計約57億円)。 Angel Bridge、グロービス・キャピタル、ゆうちょアセットマネジメントがリードし、Coral Capital、JICベンチャー・グロース・インベストメンツ等が参画します。 200〜500床の中規模病院対応強化、音声入力や自動カルテ作成等の生成AI機能開発、医事BPOなど高付加価値サービス拡充に投入します。
<参照記事>
- 病院向け基幹システムのヘンリー、シリーズCラウンドにて総額30億円の資金調達を実施
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000102549.html
Varinos、シリーズD 総額約12.5億円の資金調達を完了
ゲノム解析技術で子宮内フローラ検査などを展開するVarinos(東京・江東)は、2026年5月12日にシリーズDで総額約12.5億円の資金調達を完了したと発表しました。 みらい創造インベストメンツがリードを務め、三井化学・横浜キャピタルが新規投資家として参画します。りそな銀行を主幹事とするデットファイナンスも組成しました。 子宮内フローラ検査の品質向上、国内外医療機関への展開、新規事業開発、ガバナンス強化に充てます。
<参照記事>
- 医療ベンチャーVarinos、シリーズD総額約12.5億円の資金調達を完了
- https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000054568.html
NovAccel、ポストシードで12億円調達 ─ がん治療用Ac-225製造の加速器開発を推進
東京大学発スタートアップのNovAccelは2026年5月11日、ポストシードラウンドで12億円を調達したと発表しました(累計約20億円規模)。 UTEC、ファストトラックイニシアティブ(FTI)、DCIベンチャー成長支援、アトックス、ヨシダなどが出資しました。 α線核医学治療薬の原料となるアクチニウム225(Ac-225)の大量製造に必要な小型超伝導加速器「RiSA」を開発しており、ラジウム226の国際調達体制強化と年内のアイソトープ製造設備完成に向けた設備投資に充てます。
<参照記事>
- NovAccel 12億円を調達、がん治療用RI製造の加速器開発を前進
- https://www.projectdesign.jp/articles/news/546b6bcb-973c-4dea-ae57-6b3dad818302
ネクセラファーマ、GPCR標的プログラム導出先のシリーズAに一部出資
ネクセラファーマ(4565)が2026年5月11日、ライセンス契約済みのGPCR標的プログラムについて、導出先ベンチャー企業のシリーズAラウンドへ一部出資する形で参画すると開示しました。 ライセンス料の一部を株式取得に振り替える形でアップサイドを取り込む構造で、創薬パイプラインの進捗と並行してエクイティ持分を確保する戦略です。 GPCR創薬技術のメタボリック・精神神経領域などへの展開が進む中、出資を通じた価値最大化を狙っています。
<参照記事>
- GPCR標的プログラムの導出契約の進捗およびシリーズA資金調達への一部出資に関するお知らせ
- https://www.nikkei.com/nkd/disclosure/tdnr/20260511522293/
Stryker、Amplitude Vascular買収を完了 取引総額最大8.35億ドル
MedTech Diveが2026年5月12日付でStrykerによる末梢動脈疾患向け次世代血管内リソトリプシー(IVL)プラットフォーム開発のAmplitude Vascular Systems買収完了を報道しました。 アップフロント4.35億ドル+マイルストン最大4億ドルの計8.35億ドル規模で、J&J・Boston Scientific・Abbottがしのぎを削るIVL市場へStrykerが本格参入します。 2025年からの大型M&A再開ムードの中、AI・データ機能を重視する「タックイン買収」の流れを象徴する案件です。
<参照記事>
- Stryker values Amplitude Vascular purchase at up to $835M
- https://www.medtechdive.com/news/stryker-values-amplitude-vascular-purchase-at-up-to-835m/819976/
METiS TechBio、香港市場に上場 ─ AI駆動型ナノ医薬品配送の世界初IPO
AI駆動型ナノ医薬品配送技術プラットフォーム「NanoForge」を開発する中国METiS TechBio(7666.HK)は2026年5月14日、香港証券取引所への上場を発表しました。 グローバルオファリングで20,122.9万H株、調達額は21億香港ドル超です。BlackRock等18社のコーナーストーン投資家から1.48億ドル相当を確保し、香港リテール枠は6,900倍超の超過応募です。 創業から6年でのIPOは業界最速級で、世界初のAI駆動型医薬品配送企業の公開市場登場として注目されています。
<参照記事>
- METiS TechBio, the World’s First Publicly Listed AI-Powered Drug Delivery Company, Debuts on the Hong Kong Stock Exchange, “The SpaceX of Pharmaceuticals” Ushers in a New Era of Biopharmaceuticals
- https://ai-watch.jp/english/50702/
5. 医療機器が関連する補助金
AMED「次世代型医療機器開発等促進事業(医療機器版3Rプロジェクト)」公募締切(令和8年5月11日正午)
2026年5月11日12時、AMEDの令和8年度「次世代型医療機器開発等促進事業(医療機器版3Rプロジェクト)」が応募締切を迎えました。国内医療提供の維持に必要であり、かつ供給途絶リスクのある医療機器について、競争力強化と安定供給に資する研究開発を支援します。既存製品の課題解決、特定地域への調達依存低減、原材料代替などの開発・改良が対象で、医療機器本体だけでなく関連部素材の開発も含みます。応用〜臨床フェーズの研究開発が中心です。
<参照記事>
- 令和8年度 「次世代型医療機器開発等促進事業(医療機器版3Rプロジェクト)」に係る公募について
- https://www.amed.go.jp/koubo/03002/01/B_00011.html
AMED「次世代型医療機器開発等促進事業(医療機器開発ガイダンス事業)」公募締切(令和8年5月13日正午)
2026年5月13日12時、AMED「医療機器開発ガイダンス事業」(次世代型医療機器開発等促進事業内)の公募が締切となりました。デジタルバイオマーカー、リアルワールドデータ(RWD)構築、サイバーセキュリティ、MR安全性評価など戦略テーマで、革新的な医療機器の開発と海外市場獲得を促進するためのガイダンス作成を支援します。年間1,000万円程度の予算で0〜2課題程度の採択を予定しています。
<参照記事>
- 令和8年度 「次世代型医療機器開発等促進事業(医療機器開発ガイダンス事業)」に係る公募について
- https://www.amed.go.jp/koubo/03002/01/B_00014.html
AMED「再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム(非臨床PoC取得研究課題)」採択結果公表(5月11日)
AMEDは2026年5月11日、令和8年度「再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム」非臨床PoC取得研究課題の採択結果を公表しました。チーム型は12件の応募から3件、個別型は21件の応募から3件、合計6課題が採択されました。再生医療等製品・遺伝子治療薬の臨床段階への橋渡しに必要な非臨床概念実証(PoC)取得研究を支援する枠組みで、デバイス併用型再生医療プロダクトの開発も視野に入っています。
<参照記事>
- 令和8年度 「再生・細胞医療・遺伝子治療実現加速化プログラム(再生・細胞医療・遺伝子治療研究開発課題(非臨床PoC取得研究課題))」の採択課題について
- https://www.amed.go.jp/koubo/03003/01/C_00005.html
AMED「新興・再興感染症研究基盤創生事業(海外拠点活用研究領域・多分野融合研究領域)」採択16件を発表(5月15日)
AMEDは2026年5月15日、令和8年度「新興・再興感染症研究基盤創生事業」のうち海外拠点活用研究領域と多分野融合研究領域の採択課題(合計16件、各領域とも通常枠5件+若手・女性推進枠3件)を公表しました。海外研究拠点を活用した感染症調査研究と、多分野融合による感染症創薬・診断・予防研究を推進。体外診断機器・サーベイランス機器の開発が含まれる多分野融合領域も含みます。
<参照記事>
- 令和8年度 「新興・再興感染症研究基盤創生事業(海外拠点活用研究領域・ 多分野融合研究領域)」の採択課題について
- https://www.amed.go.jp/koubo/03004/01/C_00005.html
AMED「創薬ベンチャーエコシステム強化事業(創薬ベンチャー公募)」第13回 公募締切(5月15日正午)
2026年5月15日12時、AMED「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」第13回の創薬ベンチャー公募が締切を迎えました。非臨床試験〜第2相臨床試験段階の医薬品等開発を行う創薬ベンチャーが対象で、認定VCからの出資受領を要件としています。補助対象経費は総額100億円まで、最長令和13年9月までの実施期間です。感染症関連を含む幅広いモダリティでベンチャーエコシステムの底上げを図ります。
<参照記事>
- 「創薬ベンチャーエコシステム強化事業(創薬ベンチャー公募)」に係る公募(第13回)について
- https://www.amed.go.jp/koubo/03008/01/B_00009.html
AMED「創薬ベンチャーエコシステム強化事業(VC認定)」第8回 公募締切(5月15日正午)
同日2026年5月15日、AMED「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」第8回のVC認定公募も締切ました。創薬に特化したハンズオン支援を行うベンチャーキャピタルを認定する枠組みで、認定VCが出資する創薬ベンチャーがAMEDの実用化開発支援対象となる二段階スキームです。申請意思表示は5月8日締切、本申請は5月15日正午締切で、感染症及び資金調達困難な分野の創薬を重点支援します。
<参照記事>
- 「創薬ベンチャーエコシステム強化事業(ベンチャーキャピタルの認定)」に係る公募(第8回)について
- https://www.amed.go.jp/koubo/03008/01/B_00010.html
AMED「医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業(Interstellar Initiative)」令和8年度公募締切(5月15日)
2026年5月15日、若手研究者向け国際共同研究プログラム「Interstellar Initiative」令和8年度公募が締切となりました。テーマは「複雑な生命機能の解明に向けた基礎研究」で、メンター指導のもと国内外の研究者3名で1チームを構成しています。約8チーム(国内8名+海外16名)を採択し、採択者は2026年10月14〜16日にニューヨークで開催されるワークショップへ参加します。長期的に医療機器・診断機器の基盤技術創出につながる若手育成枠です。
<参照記事>
- 令和8年度 「医療分野国際科学技術共同研究開発推進事業(Interstellar Initiative)」に係る公募について
- https://www.amed.go.jp/koubo/03006/03/B_00001.html
6. 海外市況
Carl Zeiss、世界で最大1,000人規模のリストラを発表
独カール・ツァイス・メディテックは、向こう3年で最大1,000人を削減する構造改革計画を5月15日に公表しました。第2四半期までの上半期決算で売上・利益とも減速、米州での投資環境悪化と眼内レンズ事業の不振が背景にあります。サプライチェーン最適化、製品ポートフォリオ見直し、低コスト国へのR&D移管などで2028/29年度までに年200百万ユーロ超の利益改善を目指しています。
<参照記事>
- Carl Zeiss says restructuring could affect up to 1,000 jobs
- https://www.medtechdive.com/news/carl-zeiss-says-restructuring-could-affect-up-to-1000-jobs/820375/
Dexcom、アクティビストElliottと和解し取締役2名増員
持続血糖モニタ最大手Dexcomは5月15日、大株主となったElliott Investment Managementと合意し、メドテックおよび大量生産オペレーション経験を持つ独立取締役2名を新たに招聘すると発表しました。既存の技術委員会は「オペレーション・イノベーション委員会」へ改組しました。同時にType 2糖尿病へのMedicareカバレッジ拡大、次世代センサーG8の2027年末〜2028年初頭の投入計画も示しました。
<参照記事>
- Dexcom to add 2 board directors with activist investor Elliott
- https://www.medtechdive.com/news/dexcom-to-add-2-board-directors-with-activist-investor-elliott/820374/
Medline血管造影シリンジの不具合で4社がClass Iリコール
AVID Medical、Aligned Medical Solutions、Medical Action Industries、American Contract Systemsの4社が、Medline製血管造影シリンジを同梱するコンビニエンスキットを5月13日付でリコールしました。シリンジ接合部の緩み・脱離により、心臓造影手技でバイオハザード曝露や患者感染リスクが発生しました。FDAはClass I(最重篤区分)に指定し、Medlineは3月中旬時点で当該不具合に関連する4件の傷害事象を報告済みです。
<参照記事>
- 4 medtech manufacturers recall kits over problem with Medline syringes
- https://www.medtechdive.com/news/4-medtech-manufacturers-recall-kits-over-problem-with-medline-syringes/820181/
J&J、改良版「Shockwave C2 Aero」冠動脈IVLカテーテルを米日で発売
J&J MedTechは5月13日、より柔軟で操作性を高めた冠動脈IVL用カテーテルの新世代品「Shockwave C2 Aero」を発表しました。複雑な石灰化病変への到達性を改善し血流回復を支援する設計で、まず米国と日本でローンチ、今後数か月でEU・カナダにも順次展開予定です。前日(5/12)のStrykerによるAmplitude Vascular買収発表に対する、IVL先行プレイヤーJ&Jの応酬と位置付けられています。
<参照記事>
- J&J launches improved Shockwave catheter
- https://www.medtechdive.com/news/jj-launches-improved-shockwave-catheter/820121/
FDA長官 Marty Makary 氏が辞任、副長官 Kyle Diamantas 氏が暫定就任
2026年5月12日、トランプ政権下で就任していたFDA長官マーティ・マカリー氏が辞任し、後任に副長官カイル・ディアマンタス氏が暫定で就きました。在任中は審査迅速化方針を打ち出した一方、大量解雇・幹部の相次ぐ離職・政治圧力で規制の安定性が損なわれ、医薬・医療機器業界からの信頼が低下していたことが背景にあります。今後の510(k)・PMA運用、ガイダンス発出ペースへの影響を業界が注視しています。
<参照記事>
- FDA chief Marty Makary resigns from agency, ending tumultuous tenure
- https://www.medtechdive.com/news/makary-fda-commissioner-resign-trump/820009/
Bayesian Health、AI敗血症検知ツールでFDA 510(k)取得
ジョンズ・ホプキンス大発のBayesian Health(CEOはSuchi Saria氏)は5月12日、電子カルテを解析して敗血症を早期検知するAIシステムでFDA 510(k)クリアランスを取得したと発表しました。従来手法より2〜48時間早く検知でき、2022年Nature掲載の検証では3時間以内にアラートが確定した患者群で院内死亡率が18%低下しました。Cleveland ClinicやMemorialCareなど大規模病院への導入実績が販売を後押しします。
<参照記事>
- Bayesian Health gets FDA nod for AI sepsis detection tool
- https://www.medtechdive.com/news/bayesian-health-gets-fda-nod-for-ai-sepsis-detection-tool/819989/
HistoSonics、Edisonヒストトリプシーで腎癌のde novo申請
非侵襲的なパルス音波で腫瘍組織を破壊するHistoSonicsは5月12日、Edison Histotripsy Systemの腎腫瘍適応について、組み入れ完了済みの臨床試験データを基にFDAへde novo申請を提出したと発表しました。米国の年間腎癌新規診断は約8万件と既承認の肝癌(4.2万件)の2倍規模で、市場ポテンシャルは大きくなっています。Bezos Expeditions等から2025年に2.5億ドルを調達済みで、膵癌・BPH適応も並走開発中です。
<参照記事>
- HistoSonics seeks FDA de novo authorization in kidney cancer
- https://www.medtechdive.com/news/histosonics-seeks-fda-de-novo-authorization-in-kidney-cancer/819931/
Medtronic、カリフォルニア州Santa Rosa拠点を閉鎖
Medtronicは5月11日、約370名が勤務するカリフォルニア州サンタローザ拠点を2027年春から段階的に縮小し、2028年春までに完全閉鎖すると発表しました。心臓外科・大動脈事業を統合した新ユニット設立、構造的心疾患・冠動脈・腎デナベーション事業の統合といった全社的な心血管ビジネス再編の一環です。同拠点は1998年のArterial Vascular Engineering買収で取得したステント製造の歴史的拠点になります。
<参照記事>
- Medtronic to close California site amid restructuring
- https://www.medtechdive.com/news/medtronic-to-close-california-site-amid-restructuring/819852/
BD、CFO空席をVitor Roque氏で正式補充
Becton Dickinson(BD)は5月11日、暫定CFOを務めていたVitor Roque氏を正式CFOに任命したと発表しました。前CFOのChris DelOrefice氏が2025年12月にUlta Beautyへ移籍してから約7か月の空席を解消しました。CEOのThomas Polen氏は外部候補も含めた包括的な選考を行ったうえで「最良の人材は社内にいた」と説明しました。Roque氏はBDで25年以上のキャリアを持ち、暫定期間中にWaters Corporationとの統合プロセスも円滑に管理した実績があります。
<参照記事>
- BD appoints Vitor Roque as permanent CFO
- https://www.medtechdive.com/news/bd-appoints-vitor-roque-as-permanent-cfo/819799/
7. 弊社ブログ記事
【PMDA・薬機法対応】救急絆創膏の自主基準を解説|承認不要化後に必要な品質試験・表示事項
平成10年の薬事法施行規則改正で品目ごとの承認が不要となった救急絆創膏について、日本衛生材料工業連合会の自主基準を解説する記事です。 物理・化学・生物学的試験や無菌性保証、表示事項といった実務要件を整理し、承認不要となった分だけ製造販売業者が自社責任で品質を説明できる体制を構築する重要性を強調しています。
<参照記事>
- 【PMDA・薬機法対応】救急絆創膏の自主基準を解説|承認不要化後に必要な品質試験・表示事項
- https://blog.rso.or.jp/%e3%80%90pmda%e3%83%bb%e8%96%ac%e6%a9%9f%e6%b3%95%e5%af%be%e5%bf%9c%e3%80%91%e6%95%91%e6%80%a5%e7%b5%86%e5%89%b5%e8%86%8f%e3%81%ae%e8%87%aa%e4%b8%bb%e5%9f%ba%e6%ba%96%e3%82%92%e8%a7%a3%e8%aa%ac/
【PMDA対応】mmHg・cmH2Oの使用期限とは?医療機器申請で押さえるべき計量法の経過措置
血圧計や人工呼吸器の申請で頻出するmmHg・cmH2Oについて、計量法上の経過措置を整理した解説記事です。 これらの単位は「生体内圧力」に限り平成18年9月30日まで法定計量単位とみなされ、生体外圧力には適用されない点や、期限後はSI単位(Pa)への移行が必要となることを明確化しています。 既承認品については一変申請のタイミングで記載見直しを検討すれば足り、直ちに変更を求められないとの実務対応も示されています。
<参照記事>
- 【PMDA対応】mmHg・cmH2Oの使用期限とは?医療機器申請で押さえるべき計量法の経過措置
- https://blog.rso.or.jp/%e3%80%90pmda%e5%af%be%e5%bf%9c%e3%80%91mmhg%e3%83%bbcmh2o%e3%81%ae%e4%bd%bf%e7%94%a8%e6%9c%9f%e9%99%90%e3%81%a8%e3%81%af%ef%bc%9f%e5%8c%bb%e7%99%82%e6%a9%9f%e5%99%a8%e7%94%b3%e8%ab%8b%e3%81%a7/
【知らないと危険】医療用具の承認申請後も治験継続できる?PMDA実務と注意点を解説
医療機器の承認申請後における治験継続の運用が正式化されたことを受け、「追加データ収集型」と「患者継続提供型」の2パターンと、それぞれに課される治験計画届やGCP基準遵守などの要件を整理した記事。 手続き誤りが承認審査に直接影響するため、申請前段階での戦略設計とPMDAとの事前相談の重要性を解説している。
<参照記事>
- 【知らないと危険】医療用具の承認申請後も治験継続できる?PMDA実務と注意点を解説
- https://blog.rso.or.jp/%e3%80%90%e7%9f%a5%e3%82%89%e3%81%aa%e3%81%84%e3%81%a8%e5%8d%b1%e9%99%ba%e3%80%91%e5%8c%bb%e7%99%82%e7%94%a8%e5%85%b7%e3%81%ae%e6%89%bf%e8%aa%8d%e7%94%b3%e8%ab%8b%e5%be%8c%e3%82%82%e6%b2%bb%e9%a8%93/
弊社について
一般社団法人薬事支援機構(RSO)は、「未来の医療を支える技術の実現をサポート」というビジョンのもと、医療機器の薬事領域に特化したコンサルティングサービスを提供しています。
SaMD(Software as Medical Device)、レーザー等の能動機器、カテーテルをはじめとした非能動医療機器など、幅広い医療機器を対象に、開発初期段階から承認申請後までの一貫した伴走型コンサルティングを行っています。
医療機器業界の複雑な規制環境において、お客様の製品が円滑に承認を得るためのプロフェッショナルなサポートを国内向けに展開。製品の特性や開発フェーズに合わせた最適なアドバイスと戦略を提供しています。
詳細なサービス内容や個別のご相談については、当サイト下部の問い合わせページよりお気軽にご連絡ください。