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概要

2026年2月27日〜3月5日の医療機器業界は、AI医療機器の実用化と手術ロボット分野の競争激化が注目された週となりました。海外ではAI搭載乳がん手術イメージング機器のFDA承認や医療画像AI企業の買収など、AI医療技術の商業化とM&Aが進展しました。国内ではテルモと京都大学iPS細胞研究財団の研究がAMED事業に採択され、iPS細胞由来再生医療製品の正式承認も目前となっています。規制面でもSaMDやリアルワールドデータ活用など、AI医療機器の制度整備が進んでいます。

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1. 法改正・通知関連

薬事審議会 医療機器・体外診断薬部会の開催案内

厚生労働省が薬事審議会 医療機器・体外診断薬部会の開催を告知しました。新医療機器の承認判断等が議題となる重要な部会であり、業界関係者にとって注視すべき動きです。

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令和8年度保険医療材料制度改革の骨子承認

中央社会保険医療協議会において「令和8年度保険医療材料制度改革の骨子」が承認されました。チャレンジ申請に使用可能なデータの明確化、特定保険医療材料の評価等が含まれます。医療機器の保険収載・償還価格に直接影響する重要な制度改革です。

<参照記事>

PMDA「リアルワールドデータを活用した医療機器開発」シンポジウム参加登録開始

PMDAが主催するシンポジウムの参加登録が開始されました。RWD活用は医療機器の承認審査効率化に向けた重要テーマであり、実臨床データに基づく承認申請の可能性拡大に直結します。

<参照記事>

医療機器の不具合報告情報の更新(2025年10月分追加)

PMDAが「不具合が疑われる症例報告に関する情報(医療機器)」に2025年10月分の情報を追加しました。安全対策上の基礎データとして、製造販売業者の安全管理体制に影響する定期更新です。

<参照記事>

医療機器回収情報(クラスII・III)複数件掲載

PMDAに複数の医療機器回収が掲載されました。クラスII回収としてフィリップス・ジャパンの画像診断用ワークステーション、アトムメディカルのネオナータル脳波モニタCFM-OBM等が対象です。クラスIII回収としては島津製作所の診断用X線装置RADspeed Pro、スリーゼットの医用画像ワークステーションCaps等、計6件が対象となりました。

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2. 医療機器関連

Cynosure Lutronic 二波長レーザー「Clarity II」の日本薬事承認を発表

美容医療機器グローバル大手Cynosure Lutronicが、755nm/1064nmの二波長ロングパルスレーザープラットフォーム「Clarity II」の日本薬事承認(承認日: 2026年1月9日)を2月27日に発表しました。長期的脱毛減少を主な適応とし、APAC地域でのプレゼンス拡大の一環として位置づけられています。

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テルモ × 京都大学iPS細胞研究財団 AMED補助事業に採択

テルモと京都大学iPS細胞研究財団(CiRA_F)の共同研究がAMED補助事業に採択されました。iPS細胞の量産化に向けた「安定的かつ効率的な拡大培養プロセスの確立」を目指す研究で、再生医療の産業化・量産化に向けた重要な一歩となります。

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iPS細胞由来再生医療製品2品目の正式承認が目前に

クオリプス「リハート」(重症心不全向けiPS細胞由来心筋細胞シート)と住友ファーマ「アムシェプリ」(パーキンソン病治療向けiPS細胞由来ドパミン神経細胞)について、厚生労働大臣が「3月上旬にも薬事承認」と発言しました。2月の薬事審議会で条件・期限付き承認が了承済みであり、世界初の実用化として注目されています。

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3. 医療ベンチャー関連

脳血管治療用ステント開発スタートアップがシリーズB 2ndクローズで8.5億円調達

国内の脳血管治療用ステント開発スタートアップが、シリーズBの2ndクローズで8億5,000万円を調達しました。AIST Solutions、ANRI、ジャフコグループ等が引受先で、助成金5億円を含むラウンド総額は33億5,000万円に達しました。脳血管疾患治療用デバイスの研究開発加速、AI活用設計・シミュレーション基盤の高度化に充当されます。

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Minnesota Medical Technologies: 非侵襲性失禁ケアデバイスでシリーズA 2,060万ドル調達

米国の失禁ケアソリューション企業Minnesota Medical Technologies Corporationがシリーズアで2,060万ドルを調達しました。Mayo Clinicと共同開発した非侵襲性シリコンインサート「StaySure™」の米国市場での商業・流通インフラ構築に充当します。

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M&A: RadNetがフランス放射線AI企業Gleamerを最大約2.7億ドルで買収

RadNet(NASDAQ: RDNT)がフランス拠点の放射線AIスタートアップGleamer SASを最大約2億6,930万ドルで買収しました。GleamerはFDA認可4件・CEマーク6件を含むマルチモダリティ臨床AIポートフォリオを44カ国700超の顧客に提供しており、RadNetのDeepHealthに統合されることで世界最大の放射線AIプロバイダーが誕生します。

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戦略提携: MedtronicとGE HealthCareが患者モニタリング技術の提携を大幅拡大

MedtronicとGE HealthCareが30年以上の協業を基盤とする戦略的提携の大幅拡大を発表しました。Nellcorパルスオキシメトリー、BIS脳モニタリング、INVOS局所酸素飽和度モニタリング等のMedtronic技術をGE HealthCareの各モニターに統合し、ワイヤレスウェアラブル技術や麻酔気道可視化にも拡大します。

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4. 医療機器が関連する補助金

デジタル化・AI導入補助金2026 公募要領が公開(2月27日)

経済産業省(中小企業庁)が従来の「IT導入補助金」を「デジタル化・AI導入補助金」に名称変更し、公募要領を2月27日に公開しました。交付申請受付は3月30日開始予定です。補助上限は最大450万円/者で、補助率は1/2(小規模事業者は最大4/5)です。ソフトウェアの定義が「ソフトウェア(AIを含む)」に変更され、AI活用推進の意図が明確化されました。医療機器企業がDX・AI導入を行う際に活用可能です。

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AMED 次世代ヘルステック・スタートアップ育成支援事業 応募受付中

AMED「次世代ヘルステック・スタートアップ育成支援事業」が期間中も応募受付中(締切: 3月9日)です。令和7年度予算規模は6.0億円で、医療機器スタートアップの事業化を支援するプログラムです。

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東京都 第22回 医療機器産業参入促進助成事業 交付決定(3月1日)

東京都中小企業振興公社による第22回医療機器産業参入促進助成事業の交付決定が3月1日に行われました。都内中小企業の医療機器産業参入を促進する助成金で、事業化支援上限は5,000万円です。第23回の公募も進行中(ヒアリング予約期間: 2月13日〜3月23日)です。

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5. 海外市況

FDA PMA承認: Perimeter Medical「Claire」が米国初のAI搭載乳がん手術用イメージング機器として承認

Perimeter Medical Imaging AIが開発したAI搭載イメージングデバイス「Claire」が3月3日にFDAのPMA承認を取得しました。乳がん手術中の切除マージン評価に特化した米国初のAI搭載クラスIII機器で、独自のOCT+AIプラットフォームにより標準X線・超音波の10倍の解像度でリアルタイム評価します。臨床試験では88.1%のマージン精度と術後残存がんの統計的有意な減少を達成しました。FDA Breakthrough Device指定を受けており、PCCP(事前変更管理計画)も承認されたため、追加FDA審査なしにAI機能強化が可能です。

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CE承認拡大: Boston Scientific Farapulse PFAシステムが持続性心房細動へ適応拡大

Boston ScientificのパルスフィールドアブレーションシステムFarapulseが、持続性心房細動治療に対する欧州CEマーク拡大承認を取得しました(3月3日頃)。ADVANTAGE AF臨床試験データに基づく承認で、推定5,900万人の全世界AFib患者のうち相当数を占める持続性AFibへの対応が可能になりました。PFA市場ではBoston Scientific、Medtronic、J&J、Abbottの4社が激しく競合しています。

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手術ロボット: Stryker、AAOS 2026でMako RPSほか最新ポートフォリオを発表

StrykerがAAOS 2026(ニューオーリンズ、3月3日〜)でハンドヘルド型手術ロボット「Mako RPS」の限定市場リリース進捗、3Dプリンティング製金属感受性患者向け人工膝関節「Triathlon Gold」、Mako Shoulderのフルマーケットリリース等を披露しました。Mako RPSは2025年FDA認可取得後、2026年1月に初手術を実施済みで、下半期に展開拡大を予定しています。

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手術ロボット: CMR Surgical、Versius Plusの米国商業化戦略を公開

英CMR Surgicalが次世代手術ロボット「Versius Plus」の米国商業化戦略を詳述しました。2025年12月にFDA 510(k)認可を取得後、初代Versiusの米国投入を遅延させ改良版Versius Plusで参入する戦略に転換しました。米国外で40,000件超の手術実績を持ち、これまで累計約15億ドルの資金調達を実施しています。Intuitive Surgicalが86.5%の米国市場シェアを占める市場にMedtronic Hugo、J&J等とともに挑んでいます。

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MDUFA再認可交渉: 業界がFDA人員配置の透明性向上を要求

FDA医療機器ユーザーフィー法(MDUFA)の再認可交渉において、業界関係者がFDAの人員配置の透明性向上を要求しました。2027年9月の期限に向け、国際ユーザーフィーの変更やFDAの支出トリガーについても議論が行われています。

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FDA警告書: 輸液セットメーカーUnomedicalに5,000件超の苦情放置で警告

FDAがMedtronic、Tandem Diabetes Care等にインスリン輸液セットを供給するUnomedicalに対し警告書を発出しました。2023〜2025年に5,000件超のリーク苦情があったにもかかわらず適切な対応が取られなかったことが問題視されています。糖尿病テック業界のサプライチェーンに影響しうる重要な動きです。

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Vicarious Surgical、NYSE上場廃止通知を受領

手術ロボット開発企業Vicarious SurgicalがNYSEから上場廃止通知を受領しました。手術システム開発の方針転換に伴いキャッシュ保全策を講じており、OTC市場への株式移行の承認を得ました。手術ロボット分野の激しい競争の中で資金力の差が企業の存続を左右する現実を示しています。

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弊社について

一般社団法人薬事支援機構(RSO)は、「未来の医療を支える技術の実現をサポート」というビジョンのもと、医療機器の薬事領域に特化したコンサルティングサービスを提供しています。

SaMD(Software as Medical Device)、レーザー等の能動機器、カテーテルをはじめとした非能動医療機器など、幅広い医療機器を対象に、開発初期段階から承認申請後までの一貫した伴走型コンサルティングを行っています。

医療機器業界の複雑な規制環境において、お客様の製品が円滑に承認を得るためのプロフェッショナルなサポートを国内向けに展開。製品の特性や開発フェーズに合わせた最適なアドバイスと戦略を提供しています。
詳細なサービス内容や個別のご相談については、当サイト下部の問い合わせページよりお気軽にご連絡ください。

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