概要

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は令和7年4月1日付けで「令和7年度『人道的見地からの治験支援事業』の取扱いについて」を通知しました。本事業は医薬品、医療機器、再生医療等製品の拡大治験開始前相談の手数料を規定額の1割に軽減する制度です。平成28年度から継続実施されています。

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1. 制度の背景と目的

本事業は平成28年4月に開始され、希少疾病や重篤な疾患に対する医薬品等の開発促進を目的としています。拡大治験は治験段階の医薬品等を通常の治験対象とならない患者に提供する制度で、生命に関わる疾患や重篤な疾患で既存治療法が不十分な患者に治験薬へのアクセスを可能にします。

対象相談は医薬品拡大治験開始前相談、医療機器拡大治験開始前相談、再生医療等製品拡大治験開始前相談の3種類です。開発企業等は治験デザインや安全性評価についてPMDAの科学的助言を受けることができます。患者数が少ない疾患では開発コスト回収が困難であり、本事業は経済的負担軽減のための重要な支援策です。規定額の1割で相談を受けられることは中小企業や研究機関にとって有益です。

2. 制度の主要要件

令和7年度の対象期間は令和7年4月1日から令和8年3月31日です。対象相談の手数料は規定額の1割を納付します。

国庫補助には予算上限があり、適正な申込みを受け付けた順に交付されます。予算額到達後は規定額の全額納付が必要です。年度後半は予算枯渇の可能性があるため早期申込みが重要です。

還付については特例が設けられています。通常のPMDA相談では取り下げ時に半額還付されますが、本事業では申込者都合による取り下げの場合、納付額全額が還付されません。ただし機構がやむを得ないと認めた場合には全額還付されます。

3. 実務上の対応ポイント

本事業を利用する際には、自社の開発品が拡大治験の対象となるかを確認します。拡大治験は生命に関わる疾患や重篤な疾患で既存治療法が不十分な場合に適用されます。

相談申込みにあたってはPMDAの手続きに従い、本事業の対象であることを明示します。申込書類の作成や事前準備には時間を要するため早めの準備が推奨されます。令和7年度開始時期の4月から6月頃は予算に余裕がある可能性が高いです。

本事業では申込者都合による取り下げは全額還付されません。相談申込み前に社内での開発計画の確定や必要資料の準備状況を十分に確認することが重要です。不確定な状態での安易な申込みは手数料の無駄な支出につながります。やむを得ない事由による取り下げが必要な場合には機構に説明を行い還付の可能性を検討します。

まとめ

令和7年度の「人道的見地からの治験支援事業」は、拡大治験開始前相談の手数料が規定額の1割に軽減される重要な支援制度です。一方で、予算上限による早期終了リスクや、申込者都合による取り下げ時は原則還付なしといった実務上の注意点もあります。制度を最大限活用するためには、拡大治験の適用可否の整理、開発戦略との整合性確認、相談資料の事前準備が不可欠です。

弊社(一般社団法人薬事支援機構)では、拡大治験の該当性判断支援、PMDA相談戦略の立案、申込資料作成支援、社内意思決定資料の整理までサポートしております。「本制度の対象になるのか」「今申込むべきか」「取り下げリスクをどう考えるべきか」などでお悩みの際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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