概要

本通知は、令和3年4月26日付け薬生薬審発0426第6号として厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課長から発出されたものです。医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)に基づく医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、体外診断用医薬品及び再生医療等製品(以下「医薬品等」)の許可申請等に関する事務手続きを定めています。

本通知の発出により、平成18年3月24日付けの旧通知および平成27年10月1日付けの旧改正通知は廃止されました。主な改正点として、業者コード登録手続の合理化が図られ、e-Gov電子申請サービスの利用が原則化されています。本記事では、業者コードの登録手続きから各種届出・申請の取扱いまで、実務担当者が押さえておくべきポイントを解説します。

1. 業者コードの登録について

業者コードは、医薬品等の製造販売業者および製造業者を識別するための9桁の番号です。各種申請を行う前に、この業者コードを取得しておく必要があります。

1.1 業者コードの種類

業者コードには以下の2種類があります。

申請者の業者コードは、9桁のコードのうち下3桁が「000」となるものです。製造販売業者として活動する際に必要となります。

製造所等の業者コードは、9桁のコードのうち下3桁が「000」以外のものです。各製造所を識別するために使用されます。

製造所等の業者コードを新規に登録する場合で、申請者の業者コードがまだ登録されていない場合は、両方のコードを同時に申請する必要があります。

1.2 登録手続きの方法

業者コードの登録は、様式1「業者コード登録票」を使用して行います。提出方法は原則としてe-Gov電子申請サービス(https://shinsei.e-gov.go.jp/contents/about-appli)を利用します。e-Govによる提出が困難な場合に限り、ファクシミリによる提出が認められています。

提出先は取り扱う品目の種別によって異なります。医薬品、医薬部外品、化粧品に係る業者は厚生労働省医薬・生活衛生局医薬品審査管理課(薬審課)宛てに提出します。医療機器、体外診断用医薬品、再生医療等製品に係る業者は厚生労働省医薬・生活衛生局医療機器審査管理課(機器課)宛てに提出します。

付与された業者コードは、各課から業者へ連絡されるとともに、都道府県担当課にも連絡されます。

1.3 外国製造業者の場合

外国製造業者が認定または登録申請を行う場合も、申請前に業者コード登録票を提出する必要があります。提出方法および提出先は国内業者と同様です。

外国製造業者の場合、原則として代行者が手続きを行うこととされており、付与された業者コードは代行者宛てに連絡されます。

1.4 登録内容の変更

既に業者コードが付与されている業者または外国製造業者が、登録内容を変更する場合は、様式2「業者コード変更登録票」を使用します。提出方法は新規登録時と同様に、原則としてe-Govを利用し、困難な場合はファクシミリで提出します。

変更登録票では、変更がある項目のみ変更後の内容を記載します。申請者の業者コード欄は、製造所等の変更登録を行う場合であっても必ず記載する必要があります。

1.5 業者コード登録票の記載上の注意点

業者コード登録票を作成する際には、以下の点に注意が必要です。

用紙サイズはA4を使用し、楷書ではっきりと記載します。ふりがな欄はひらがなで記載し、「株式会社」等から始まる名称の場合は「かぶしきかいしゃ」等を省略します。

住所または所在地欄は、登記した住所を都道府県名から正確に記載します。外国業者の場合は国名も記載します。登録できる最大文字数は120文字までのため、必要に応じて略称等を使用します。

業の別欄および品目の種別欄は、該当するものに○印を付けます。業の別には、製造販売、製造、修理、外国製造の4区分があります。品目の種別には、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器、体外診断用医薬品、再生医療等製品の6区分があります。

2. 承認整理届書について

製造販売の承認を受けた品目について、今後製造販売を行わない場合は、承認の整理手続きを行う必要があります。

2.1 承認整理届書の提出

承認を整理する場合は、様式3「承認整理届書」を使用します。提出部数および提出先は以下のとおりです。

厚生労働大臣の承認に係る品目については、正副2通を独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)審査業務部宛てに提出します。

都道府県知事に承認権限が委任されている医薬品等(委任医薬品等)については、正本1通を総括製造販売責任者がその業務を行う事務所(主たる機能を有する事務所)の所在地の都道府県担当課宛てに提出します。

2.2 承認整理届書の添付書類

承認整理届書には、製造販売承認書および製造販売承認事項一部変更承認書を添付する必要があります。また、参考欄には承認整理しようとする品目の承認権者を明記します。

旧法下における当該承認に係る品目追加許可証については、委任医薬品等の場合は都道府県担当課宛て、それ以外の場合は都道府県担当課を経由して地方厚生局宛てに速やかに返納します。

2.3 代替新規承認申請を行う場合の取扱い

既存の承認品目を新しい承認に切り替える代替新規承認申請を行う場合は、特別な手続きが必要です。

まず、当該承認申請書に、届出の日付欄を記入していない承認整理届書の写しを添付します。その後、代替となる新しい承認書を取得したときに、承認された日付を記入した承認整理届書に該当の古い承認書を添付して提出します。

この手続きにより、新旧の承認の切り替えを円滑に行うことができます。

3. 差換え願について

審査の過程で指示を受けた場合など、既に提出した承認申請書を修正して差し換える必要がある場合は、差換え願を提出します。

3.1 差換え願の提出

差換え願は様式4を使用します。提出部数および提出先は以下のとおりです。

厚生労働大臣の承認に係る品目については、正本1通および副本2通をPMDA審査業務部宛てに提出します。

委任医薬品等の承認申請については、正副2通を都道府県担当課宛てに提出します。

3.2 差換え願の記載事項

差換え願には以下の事項を記載します。差換え書類欄には差し換える対象の書類名を記載します。申請年月日、販売名、受付番号、進達年月日、県名及び進達番号を正確に記載し、備考欄には必要に応じて参考事項を記載します。

3.3 旧薬事法に基づく申請の取扱い

平成14年改正法第2条の規定の施行前にされた旧薬事法に基づく承認申請にかかる差換え願については、引き続き都道府県担当課を経由してPMDA審査業務部宛てに提出します。

なお、薬機法上規定する他の申請等にかかる差換えにおいても、本通知で規定する差換え願の様式を使用することが認められています。

4. 取下げ願について

承認申請書等を提出した後、やむを得ない事情により申請を取り下げたい場合は、取下げ願を提出します。

4.1 取下げ願の提出

取下げ願は様式5を使用します。承認等の処分がされる前に限り、申請の取下げが可能です。

厚生労働大臣の承認に係る品目については、正副2通をPMDA審査業務部宛てに提出します。

委任医薬品等に係る承認申請書および許可等の申請にかかる取下げ願は、正副2通を都道府県担当課宛てに提出します。

薬機法施行令第80条第2項第3号に規定する許可等の申請にかかる取下げ願は、正本1通を都道府県担当課宛てに提出します。

4.2 取下げ願の記載事項

取下げ願には、申請年月日、販売名、医薬品等の別、医療用・一般用の別(医薬品及び医療機器の場合のみ)、製造・輸入の別、承認・許可等の別、進達年月日、県名及び進達番号、受付番号を記載します。

4.3 取下げ後の手続き

取下げ願を提出せずに、当該申請に対して承認または許可等の処分がされた場合は、承認整理届、廃止届等の所要の手続きを速やかに行う必要があります。

薬機法上規定する他の申請等を取り下げたい場合においても、本通知で規定する取下げ願の様式を使用することが認められています。

5. 都道府県担当課およびPMDAの役割

5.1 業者コード登録票等の転送

都道府県担当課またはPMDA審査業務部において、業者コード登録票または業者コード変更登録票が提出された場合には、速やかに薬審課または機器課へ転送することとされています。

これは、業者コードの付与・管理が厚生労働省の各課で一元的に行われているためです。

5.2 委任医薬品等の取扱い

都道府県知事に承認権限が委任されている医薬品等については、多くの手続きにおいて都道府県担当課が窓口となります。具体的には、総括製造販売責任者がその業務を行う事務所(主たる機能を有する事務所)の所在地を管轄する都道府県が担当します。

まとめ

本記事では、令和3年4月26日付「医薬品等の製造業許可事務等の取扱いについて(薬生薬審発0426第6号)」をもとに、医薬品等の製造業許可に関する事務手続きのポイントを整理しました。とくに、業者コード登録手続(申請者コード/製造所コード)や、e-Gov電子申請サービスの利用が原則化された点は、実務対応に直結する重要な変更です。

また、承認整理届書・差換え願・取下げ願などの手続きは、大臣承認品目か、都道府県委任品目かによって提出先や部数が異なり、運用を誤ると申請の遅延や補正対応につながる可能性があります。さらに、記載方法(名称・所在地・ふりがな等)にも注意点が多く、形式不備がトラブルの原因になりやすい領域です。

弊社(一般社団法人薬事支援機構)では、製造業許可に関する実務支援として、業者コード登録票の作成支援、e-Gov申請の手続き支援、添付資料の確認、申請書の記載整備(代行者対応含む)などをサポートしております。
「このケースはどこに提出すべきか」「業者コードの申請をどう進めるべきか」など、個別案件に応じた最適な進め方もご案内できますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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