概要

2025年4月28日から5月9日の期間は、AIを活用した診断技術の進展や日本発の医療機器イノベーションが目立ちました。特にAIメディカルサービスのクラウド型読影プラットフォーム認証取得、FRONTEOと熊本大学の共同研究、ASEMtechの超音波画像化技術などが注目されました。また、補助金関連では東京都の「先端医療機器アクセラレーションプロジェクト」やAMEDの各種支援事業の募集が行われました。

1. 医療機器関連

AIメディカルサービス: がん検診向けクラウド型読影プラットフォーム認証取得

AIメディカルサービスは、対策型胃がん検診および肺がん検診向けのクラウド型読影プラットフォーム「gastroBASE™ screening X」の製造販売認証を取得しました。このシステムはウェブブラウザのみでクラウド上の画像診断が可能で、検診業務のDX化と医師の負担軽減に貢献します。

<参照記事>

  • AIメディカルサービス: がん見逃しゼロを目指すAIメディカルサービス、対策型胃がん検診および対策型肺がん検診において医師および運用上の負担を軽減するクラウド型読影プラットフォームの製造販売認証を取得
  • https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000036.000049025.html

FRONTEO・熊本大学: AI活用によるがん治療研究

FRONTEOと熊本大学は、AIエンジン「KIBIT」を使用した新しいがん治療法探索の共同研究を開始しました。この取り組みではAI技術を活用して既存の医学文献を分析し、疾患と分子の新たな関係性を特定することでがん治療の成果向上を目指します。

<参照記事>

スマートゲート: 認知症診断強化オンラインシステム

スマートゲートは認知症および軽度認知障害(MCI)診断のための特化モジュールを搭載したクラウドベースの遠隔医療システム「スマートキュア+」の提供を開始しました。高齢化社会の日本において、遠隔医療を通じた認知症の早期診断・対応を促進します。

<参照記事>

2. SaMD関連(プログラム医療機器)

ASEMtech: 超音波画像化の革新技術

東京農工大発スタートアップのASEMtechは、超音波による電気・磁気の可視化技術「音響誘起電磁法(ASEM法)」に関する論文が専門誌「超音波テクノ 2025年3-4月号」に掲載されたことを発表しました。この技術は様々な疾患の早期診断や病態評価への応用が期待されています。

<参照記事>

3. 医療ベンチャー関連

アナウト株式会社: 「中小企業基盤整備機構理事長賞」を受賞

アナウト株式会社は手術用画像認識支援プログラム「Eureka α(ユーリカアルファ)」が「第37回中小企業優秀新技術・新製品賞」のソフトウェア部門で「中小企業基盤整備機構理事長賞」を受賞しました。AI技術を用いた外科手術の精度向上に貢献する日本発のイノベーションとして評価されています。

<参照記事>

4. 医療機器が関連する補助金

AMED「医工連携グローバル展開事業」

医療機器の国際展開を支援する事業で、「研究開発事業」と「国際展開伴走支援事業」の2カテゴリがあります。日本の医療機器メーカーの海外市場進出と国際競争力強化を支援します。

<参照記事>

東京都「先端医療機器アクセラレーションプロジェクト」

ベンチャー・中小企業による先端医療機器開発を支援するプロジェクトで、専門家による伴走支援と最大6億円の補助金が可能です。東京都内の医療機器開発企業にとって包括的支援の機会となります。

<参照記事>

AMED「次世代型医療機器開発等促進事業(介護テクノロジー社会実装のためのエビデンス構築事業)」

介護テクノロジーの社会実装促進のためのエビデンス構築を目的とした事業です。介護・福祉分野の医療機器開発企業が自社製品の有効性・安全性のエビデンスを構築するのに役立ちます。

<参照記事>

5. 海外市況

FDA、Calyxo CVAC吸引システムに関する早期警告

FDAはCalyxo社のCVAC吸引システム(尿路結石治療用)に関する早期警告を発表しました。腎臓内に高粘度の液体がある患者に使用した場合の危険性が報告されており、日本の類似製品にも安全対策が求められる可能性があります。

<参照記事>

Boston Scientific社、2025年第1四半期の好調な財務結果を発表

Boston Scientific社は2025年第1四半期の売上高が46億6300万ドル(前年同期比20.9%増)に達したと発表しました。特にFARAPULSE™ PFAシステムが従来の凍結アブレーション技術より優れた効果を示しており、不整脈治療分野に影響を与える可能性があります。

<参照記事>

弊社について

一般社団法人薬事支援機構(RSO)は、「未来の医療を支える技術の実現をサポート」というビジョンのもと、医療機器の薬事領域に特化したコンサルティングサービスを提供しています。

SaMD(Software as Medical Device)、レーザー等の能動機器、カテーテルをはじめとした非能動医療機器など、幅広い医療機器を対象に、開発初期段階から承認申請後までの一貫した伴走型コンサルティングを行っています。

医療機器業界の複雑な規制環境において、お客様の製品が円滑に承認を得るためのプロフェッショナルなサポートを国内向けに展開。製品の特性や開発フェーズに合わせた最適なアドバイスと戦略を提供しています。
詳細なサービス内容や個別のご相談については、当サイト下部の問い合わせページよりお気軽にご連絡ください。

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    一般社団法人薬事支援機構は医療機器専門の薬事コンサルティング会社です。
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